2018年4月19日木曜日

久しぶりの文字起こし

「いちまいばなし」の文字起こし。最近してませんでしたが、スマホなどの音声入力が発達して来て、前よりだいぶ文字起こしが楽になって来たので、久しぶりにやってみました。



こんな風にやり取りしながら、その場にいる人に物語の続きを聞いて行き、「いちまいばなし」ができて行きます。

この前の宇都宮美術館の回のものです。

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「タツノオトシゴの奇妙な1日」
2018年4月1日 栃木県宇都宮美術館



最初のモチーフ:「海の中」

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◆ある「海の中」なんですけども・・何かいるんですかね?何か見えますかね?

◇タツノオトシゴ。

◆難しいこと言いますね。この画力で、よくそれを要求してきますねというところですが・・・タツノオトシゴが・・・これ7年ぐらいやってるけど、初めて出たキャラクターかもしれませんけども・・・タツノオトシゴは、海の中で何やってるの?

◇餌をパクパク食べてる。

◆何ですかね、何食べてるんですか?

◇何でしょうね・・エビの小さいのっていうのは何て言う・・ミジンコ!

◆ミジンコ!もう大きさ的に絵に描けないですけど(会場笑い)。もう赤い点にしときましょう。はいパクパク、パクパク、ご飯の時間ということで食べていると・・さあ、どんなことが起こってるんですか?

◇はい、そしたら、もう一つ大きい・・・う〜ん。なんだコブダイが出てきました。

◆また難しい・・レアなキャラクター出してきましたね(会場笑い)。コブダイ。僕が小さい頃に魚図鑑よく描いてた子供でよかったですよ。大きなコブダイが・・・出てきたそうなんですけど、これこの後どうなるんですか?

◇じゃあ、もう一匹、なんか普通な魚が・・・

◆普通の魚が・・・なんかお父さんの優しさを感じますね・・・普通の魚も出て来て・・さぁ、なんで、こんなみんな集まってきたの?どうしたのみんな?

◇タツノオトシゴを食べる。

◆ミジンコを食べてるこいつを、また食べるみたいな、いわゆる食物連鎖ってやつですね。 これをいただこうかなと、皆さん舌なめずりして集まってきちゃったらしいんですけど、これどうなっちゃうのこの後?

◇で、こうなってるけれども。ワカメ。海藻がある中に、タツノオトシゴが隠れた。

◆なるほど危険を察知して・・ちょっとお母さん助け舟出してきましたね。ワカメの中に、海藻の中に隠れちゃえばいいんじゃないかななんていう感じで・・・さあちょっと対策的にこれ大丈夫かなっていう感じなんですけども・・この後どうしましょうね。

◇どうしましょうね(会場笑い)。

◆全員のしわ寄せが、お母さんにくるシステムですね。どうしましょうこれ。

◇そうしましたら、どうしようかな・・ほんとに・・う〜んと・・日が陰ってきたんで、タツノオトシゴは見えなくなった。

◆なるほど、ちょっと海の中だし、日もちょっと夕暮れ時というか・・陰ってきたので、サンセットになってきたので、ちょ〜っとこれが見えなくなってきたのでかなーという感じなんですけども・・・さあ、この2人がタツノオトシゴを隠してくれましたけども。この後どうなっちゃうの?

◇さらにあの星が・・

◆星も出てきた。かなり夜が更けてきましたね。さあもうあたりは真っ暗闇じゃないけども、夜になって星まで出てくるような、そんな中・・・逆にいい雰囲気になってくるような・・・そんな感じですね。星も散らせておきましょうか。さあなんか皆さんがタツノオトシゴを助けようと、いろんな善後策を練ってくれてますけども・・この後どうなっちゃう?

◇人魚が、遠くでそれをちょっと眺めてた。

◆それをさらに見ている人魚が・・どんどん物語の外枠が広がってきますが・・人魚さんが、なんか向こうの方から、それを眺めていると。人魚さんこれ何で見てたの?

◇タツノオトシゴを助けようと思って・・・

◆なるほど。助けたい。何か食われそうだから助けたいな・・・じ〜って、見てるだけだとちょっと厳しいよね。助けられない。どうしたらいいですか?

◇魔法をかける。

◆魔法をかける。お、来ました。何でもありな展開(会場笑い)・・どういう魔法かけたらいいの?

◇どうでしょうね・・・

◆どうでしょうね 。

◇何がいいかな・・・

◆何が良いかな。彼からのキラーパスが、今グサッと来ましたね。

◇タツノオトシゴは、これから出産する時だったので、ふわ〜っと、あの何て言うの、子供が・・・

◆あ、子供が、何か助産する魔法みたいなね。ちょっとこうお産を手伝う魔法みたいな感じで・・ぷわ〜っとこのタツノオトシゴから、小さなまたオトシゴちゃん達がいっぱい 出てきて・・・さあ、この効果によってどうなるの?ブワ〜っと生まれてきて・・・

◇さてどうしましょう・・・

◆お母さんいつもこのポジションは、きつい謎が回って来ますね。(会場笑い)

◇そうすると「こぶ」が・・昆布が、くる〜っと周りを取り囲んだ。助けてくれた。

◆すごい。そんな風に魔法の効果があったのかわかんないけど、また昆布が周りを取り囲んで、なんかガードしてくれて、さあ、かなりタツノオトシゴが食べるにはキツいようになって来たんですが・・この後どうなっちゃうの?

◇う〜ん。どうしましょうね。・・・・

◆さあ、出てこないね。沈黙の時間になってきますね。(会場笑い)ここですね。みなさん目線外らせてくださいね。お父さんにプレッシャーかけないようにね(会場笑い)。さあ、かなりガードがきついですけども、どうなっちゃうんだろう。

◇また別のサメが・・

◆サメが!さらに上位のものを出してくる・・今度はサメが・・・皆さんのガードが固くなると、もっとでかいもの出してくるみたいな・・・サメがぐわ〜とまたやってきて、何かこう脅威がまた増しちゃったんですけど・・どうしましょうこれ。

◇タツノオトシゴの生まれた子供たちが、こう人魚の魔法によって、小さな兵隊となって戦い始める。

◆ここで戦いが・・(会場笑い)。相当魔法の効果が延長されてますけど・・・子供は産ませるわ、兵隊にするわみたいな感じで・・・ここで、大きないざこざになって、ぐわんぐわんやっていると・・・

◇人魚の仲間たちがいっぱい来て・・

◆あ、そこも来た!(会場笑い)

◇いっぱい来たので、魚たちは逃げていなくなった 。

◆なるほど。やっぱり人魚の・・わかんないけども、力があって・・魚達も、もう多勢に無勢だということで・・やっとこのタツノオトシゴを狙っていた魚達は、どこかへ行ってしまったと。その後これどうなっちゃう?

◇・・・

◆逆にここでもう締まっちゃってく、もうあとどう続けるんだと言う感じですけども・・(会場笑い)

◇どうしようかな・・

◆大人が全部掻き回したね。尻拭いを子供にさせるというね。非常に道徳的にどうなんだっていう、流れですけども・・

◇え〜っと。なんだろうなあ・・

◆なんだろうなあ・・もう大人も必死ですからね。君のこと考えないで、なりふり構わずもう想像していっちゃったからね。どうしましょう・・・

◇子供が大人になる。

◆成長もしちゃう!魔法がどんどん延長されてるけども・・・彼らも、大きな立派なタツノオトシゴになって・・どんどんまたここでタツノオトシゴが増えて増えて・・ 数を増やしていって・・どうなっちゃう?

◇ダンゴウオが出てきて・・小さいんで、それで私達を助けてくれてありがとう。みたいな感じで・・

◆海の平和を守ってくれてみたいな感じですかね・・ダンゴウオが出てくる・・・

◇小さいので・・親指ぐらい小さなね・・

◆ダンゴウオは小さいと。なんか魚に詳しい人がいっぱいいますね、今日は(会場笑い)。

◇ダンゴウオが脅威にさらされてたので、で、必死にワカメにしがみついてたのが、タツノオトシゴの方が大きかったので、そちらの方に魚達の目線が行ったのが、ホッとして、出て来た。

◆なるほど。彼らも陰ながら脅威に怯えてたんですね。裏付けがまたここで出て来たという(会場笑い)・・・すごい裏設定が・・・ああ、ありがとう、実は僕たちも困ってたんだよみたいな形で、お礼を言って、じゃあ、このお話最後どうなっちゃうんですか?

◇はい。最後?どうしましょうか。はい、めでたしめでたしにするには、どうしようか・・じゃあ、人魚と人魚のその他の人たちが、ここへ人魚の国を作りました。

◆なるほど。良い感じの土地になって来たから、ここはいっちょ私たちの王国にしましょうかと、全部最後もっていっちゃうみたいなね。人魚達の大きな国になったと言うお話でした。めでたしめでたし〜。

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こんな感じです。
来月ここで体験できますので、興味ある方は是非。



2018年4月18日水曜日

ゴールデンウィークは、毎年恒例の「今日だけ子供パーク」へ!

今年もこの時期がやってきました。
毎年5月4日、5日は 代々木公園のNHK前広場で、
「今日だけ子供パーク」というイベントに参加しています。
WEBページこちら



今年もここに「いちまいばなし」で参加します。
11時から16時までの間、会場でやりたい人が来しだい、お話し作りをやってます。
今回はカラーバージョンに挑戦します。



参加無料です。よろしく!



2018年4月11日水曜日

「知ったかアート大学 2018年度」

「知ったかアート大学」3年目に突入しました。
去年度は、なんとか4限の年間カリキュラムが完成し、
なんだかんだ500名くらいに講義を聞いてもらったでしょうか。

今年も新入生、新校地募集します。
新パンフレットを参考に、お声がけいただけたらと思います。
とりあえず、10人をめどに集めてもらえれば、開講しようというのが目安です。
お気軽にお問い合わせ下さい。


<「知ったかアート大学」とは?> 
アーティスト佐藤悠による、大学の名を借りたアート講座です。アートについてよく分からない、なんだか難しそうという不安を、その歴史や成立の背景をザックリ説明することで解き明かし、 多くの人にアートを自分の力で楽しむ観点を広めることを目的としています。アーティストならではの目線と軽快なトーク、受講者との交流と対話を交えながらの講義を受けることで、いつの間にやらアートについて知ったかぶりになっている、そんな楽しい大学です。

 <教育理念:「知ったか」とは? >
そもそも「わからない事」に向き合う態度である「アート」に対して、「わかりやすく正しい知識を教える」という行為には矛盾が伴います。そこで本学は、「知ったか」という理念を提唱し、講義内容は必ずしも「正しい」ものではなく、教授陣の勘違いや意訳を多分に含んでいるとあえて表明しています。それはそれぞれにとっての「正しい」知識は常に自分自身で獲得しなければならないという態度を伝えるためです。また、「アートの世界を自分の力で歩く」ためには、受講生も最初は知ったふり、勘違いでもかまわないので、「知ったか大」をきっかけに、とにかく一歩を踏み出し、恥をかいて進んで行こうという意味も含まれています。

<授業内容>
「1限目 基礎講座 知ったか美術史」 (約120分)
・1限目:「なぜアートがわからないのか?3つの理由」 約30分 
私たちはなぜアートがわからないのか?その原因を整理し、3つの理由を解説。まずはアートがわからなくて当然なんだと開き直る気持ちを持つところから講義が始まる。 

・2限目:「知ったかになれる美術史」 約50分
約2万年の美術史を約1時間で概説。洞窟壁画からアートプロジェクトまで、ざっくり把握する。アートの世界のおおまかな構造や、それぞれの時代の表現の位置関係をつかむことができ、自分にとっての興味関心がどこにあるのかを知る事ができる。 
・放課後:「もごもご質疑応答」 約30分 
講義を聞いた後の疑問にその場で応答。教授がなかなかはっきりと答えられない姿を間近で見ることで、「アート」に関する物事を簡単に伝えたり、理解できるものではないという、「わからない」ということを正面からと実感するプロセス。
*継続開校予定の場合は、他にも講義を用意。

2018年4月2日月曜日

春休みの活動報告

3/25 「旅する家」2018
茨城県常陸太田の親子グループで15年から行なっている「旅する家」。
http://tabi-ie.com

18年度始めての会議が「たこ焼き」始まり、
今年度は「餃子」をスタート地点にすることになりました。
旅家ブログ







3/31 「知ったかアート大学」十日町校 4限目



十日町校も、4限目に突入しました。
前半は「知ったか流超鑑賞エクササイズ」で
2018年の芸術祭に向けての鑑賞を考えるお話。

鑑賞の時に、心と体をどう動かすのかということを、
実践と講義でお伝えしていきます。

後半は今年の夏学長が個人的に「芸術祭の実は・・」という、
フリーペーパーを企画中なので、その編集会議を行いました。



意見を伺うと、作品を開館前に巡れる朝見マップとか、地域の神社をみんなが綺麗にしているからそれを見たらいいとか、今年は私家の前でコーヒーを淹れて出そうと思ってるとか、面白い視点がぽろぽろでて来るのが楽しかったです。
夏に向けて、十日町校では18年度の開学を目指します。

4/1 「いちまいばなし」宇都宮美術館



この日は宇都宮市民の日で、美術館が無料開放。
エントランスで1日「いちまいばなし」を実演しました。


今回はカラー版にアップデートしてみました。



 



ぬりえも登場。


 今度はゴールデンウィーク5月4日、5日の代々木公園で。



2018年3月28日水曜日

3月18日

千葉県佐倉市の子供アトリエ「アトリエティエラアズール」さんの作品展で、
いろいろとお話をさせていただきました。

思えば数年前、仕事がほとんどなくて、都内近郊の造形教室のメアド20数件に、「いちまいばなし」のプレゼン資料を送りつけた中で、唯一取り合ってもらったのがこの教室で、それからほぼ毎年お仕事をさせていただいています。わけわからん若者をいきなり受け入れる度量のアトリエだけに、その場や、関わる子供達もとても面白いです。過去2回ほどこのような形で活動をさせていただきました。


カリキュラム的なものがあまり感じられなく、毎回教室を覗くとみんなバラバラなことをしていて、ただ「やりたいことをやりにきている」という感じ。その「やりたいこと」も造形から、料理、農作業など、選択肢は毎年じわじわ広がっていて面白い。ガンガン道具や機材を使って、作りたいものを作ってゆく逞しさは、以前見た黄金町BASEの子供達のそれと同じものを感じます。
http://yokohama-sozokaiwai.jp/things/15531.html


様々な能力とモチベーションの子達が混在しつつも、バラバラで、バラバラでいながらそこに一緒にいることができる。これはとても簡単なようでとても難しかったりします。昨年夏の常陸太田「夜旅家」のメンバーの雰囲気作りというかプロセス作りは、ここの教室の子供達の姿を大いに参考にしていたりします。http://tabi-ie.com/1268/


で、去年は「知ったか大」を始めたばっかりだったので、作品展では守谷で行った「芸術を爆発させない 凡人アーティスト道のススメ」という、「絵が上手い」とか「感受性がすごい」とか、ものすごい能力がなくても頑張ればアーティストにはなれる。という自分の半生を保護者向けにお話ししました。

その中で、上の記事の中にも少し出てきますが、「マイナスの手法」という僕自身が意識している表現手法を紹介しました。自分の内部からイメージや想像力を表出してゆく「プラスの手法」が苦手な場合、すでに目の前にある外部の環境を良く見て、面白い切り口を見つけ出し、それがうまく顕現するように環境を整理編集することでも、表現は可能になる。というのが、その概要なのですが、大人に混じってウンウンとその話を聞いていた高学年の男の子が、その視点を意識して昨年いろいろ作品を製作していたそうです。


 



このような作品をいくつか見せてもらったのですが、確かに「直球」で作品製作をするということは、彼の中ですでに一つの選択肢でしかなく、すでにあるものを利用したり、「作ること」の前後や周囲にある事象を捉えていたりと、製作における「フォーク」や「カーブ」の球種が備わってきているような感を受けました。だからこそ、また「直球」製作の威力も増しているような・・・

彼の作品を題材になら、コンセプチュアルアートや、シュルレアリスム、アプロプリエーション、レディメイドや、ランドアートまで、様々な美術の動向を紹介できそうなので、そんな話をしてみました。
結局きっかけになった本人は来なかったのですが、そのほかの子たちが話を聞いてくれました。福田美蘭や、川俣正とか、ハイレッドセンターとかを噛み砕いて伝えて、どこまで残るのかな~という感じです。

何回か彼らにこんなことを伝えてきた中で掴んだ感覚なんですが、何か、真っ暗な畑に闇雲にタネを蒔いている感じというか、糠に釘、暖簾に腕押しという、「ほぼ感触のない感触」というのが、彼らに伝える上でまあ正しい感触というものなのかなぁと思っています。どこから芽が出てくるかわからないし、それを期待や予測しても仕方ないんだけれども、それでも蒔き続ける無為な感覚を大切に、これからもご縁がある限り蒔き続けていきたいと思います。



ちなみに前半は、保護も対象にした「鑑賞」についての話をざっくりしてみました。
ここは近くに川村記念館があるので、
話を聞いて、ロスコの作品とかをまた改めて楽しめるといいなと思いました。



クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
「いちまいばなし」 by 佐藤悠 is licensed under a Creative Commons 表示 - 非営利 - 継承 2.1 日本 License.